属人化という名のタイムボム〜ベテラン社員の定年で危機を迎える中小企業の労務管理〜

現場のあれこれ

正直に言う。

うちの管理部門には、ベテランが2人いる。

給与担当のA部長代理と、総務担当のB部長代理。2人とも長年この会社で管理部門を支えてきた、プロフェッショナルだ。

問題は、その「プロフェッショナル」ぶりが、実は大きなリスクになっているということだ。


ベテラン2人がいなければ成り立たない労務管理

A部長代理は、給与計算全般を担っている。出勤簿の集計から給与システムへの入力、賞与・査定・昇給・退職金まで、給与に関わることは全て把握している。

B部長代理は、総務全般。社員の慶弔対応、車両管理、携帯管理、各種手続き。こちらも全て頭に入っている。

毎月の締め日になると、先輩たちは各拠点から送られてくる出勤簿と格闘する。FAXや郵便で届く紙の束を、何日もかけて目視で集計していく。

これが「成り立っている」という事実が、ある意味、恐ろしい。

あなたの職場にも、こういう人はいないだろうか。


中小企業の属人化問題:ルールは全て口頭

2人のやり方には、独自のルールがある。

書類の記載方法、帳票の提出順番、フォーマットの細かい決まり事。それらは一切文書化されておらず、全て口頭で伝えられる。

私がそのルールを外すと、指摘が入る。悪意はない。でも、そのルールがどこにも書いていないから、私は自分でメモを取り、独自のマニュアルを作るしかない。

それでも、漏れる。なぜなら、先輩のルールを、私がまだ全部は把握しきれていないからだ。


定年退職までのカウントダウン

2人の退職まで、あと2〜3年。

管理部長からは「急がなくていい」と言われている。でも私には、このカウントダウンが、静かに進んでいるように感じる。

2人が退職する1年前には新しい仕組みを導入して、並走しながら引き継ぐ。それが、今の私が描いているシナリオだ。

プロが去った後も、組織が回る状態を作る。それが、今の私の最大のミッションだ。

「総務・労務・経理で悩むあなたに、現場から届けます。」

次はこの話をする
暗黙のルールという名の地雷〜文書化されない職場ルールが引き起こす問題〜

今回の記事に関連しそうなもの
特になし

コメント

  1. あいあい より:

    マニュアルがなく引継ぎの都度、担当者が自分でメモを取って覚えないといけないなんて凄く非効率なはずですよね
    それなのに、1度入社したら異動もなくそのまま同じ部署に居続けることが多い中小企業だと、当たり前のようにその流れになっているんですよね
    人によってはまだ2〜3年も先ですが、そうやってのんびり構えてるとあっという間にもう目の前になっちゃいますもんね
    ここからどうやって仕組みを変えていくのか楽しみにしてます!

タイトルとURLをコピーしました