中小企業の有給管理を、複雑怪奇なエクセルで回している話〜テンプレ沼の現実〜

労務・社会保険

正直に言う。

うちの有給管理表は、複雑怪奇だ。

縦にも横にも長い。関数が複雑に絡み合ったエクセルを使っている。作った本人でさえ、最初の設計がどうだったか、記憶が薄い部分がある。それでも、毎年動いている。


なぜこうなったのか

有給管理表の目的はシンプルだ。社員の有給の残りを管理する。もともとこの管理表を作ったのは、前任の担当者だ。

当時の運用はシンプルだった。有給の取得日を、出勤簿から一個一個目視で転記する。コピペで回す。それだけだ。

ただ、それを引き継いだ時に思った。

転記なんか、やってられるか。

半ば狂乱状態で関数を組んだ。苦肉の策で繋いだ。その結果が、今の複雑怪奇な管理表だ。美しくはない。でも、動いている。

……この「前任から引き継いだものを、自分で抱え込んで何とかする」という構図。これは、前回書いた、内製化が思わぬツケを生むという話と似ている(この記事)。今回の有給管理表も、結局は私が一人で抱えている。一体どうなってるんだ。


構造を整理すると

管理表の基本構造は、こうなっている。

社員ごとに1行。基準日・勤続年数・前年繰越・本年付与・残日数・取得日数を管理する。取得日は横にずらりと並べて記録するので、列はどんどん右に伸びていく。

半日有給の集計も、地味に厄介だ。エクセルの標準的なカウント関数では、0.5日をそのまま集計するのが難しい。そのため、別途メモで管理する運用が続いていた時期もあった。今は関数を工夫して、なんとか乗り切っている。

付与日数は、マスタシートから勤続年数で自動引き当て。繰越にも会社ごとのルールがあって、特例的な休暇の扱いなど、独自の決まりが走っている。うちは比較的、労働者寄りの優しい制度だと感じている。管理する側は、その分だけ大変だけれど。


毎年の繰越作業

年に一度、決まった基準日のタイミングで、繰越作業が発生する。

前年のシートをコピーし、退職者を削除、新入社員を追加、取得日列をリセット、前年繰越と本年付与を計算して入力する。これで、一通り完成だ。

関数を組む前は、転記作業で丸一日がかりだった。それが今では、だいぶ短い時間で終わるようになった。

できてしまうから、毎年続いている。


本当の解決策は、別にある

正直に言うと、この管理表は、いつか捨てたい。

クラウドの労務システムを一つ入れれば、有給管理は自動で回る。付与も繰越も、残日数の通知も、システムがやってくれる。エクセルで延々と列を伸ばす必要が、なくなる。

ただ、今はまだ、その段階ではない。だから関数を組んで、苦肉の策で回している。

労務管理システムの導入は、いつかの宿題として、残してある。

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